日経のハンコに関する社説は、一次情報にあたる必要がある

日経新聞で、「IT企業発の脱ハンコの波を全産業に」という記事が社説として出ています

この最後には、

政府や国会は企業の取り組みを後押しするために、使い勝手が悪いとされる電子署名法の改正など法制面の整備も進めてほしい。

という意見があります。この記事は、ITリサーチ・アートのエントでふれた「「クラウド上の契約に法的リスク」という記事(エントリはこちら)をもとにするものかと思いますが、この記事自体が、規制改革推進会議の一次情報にあたっていないお粗末なものでした。

もし、本当に、「規制改革推進会議」の資料をあたっていれば、政府は、脱ハンコのために法的な障害は存在しないということを明確に認めているのだということがわかるはずです。この部分は、私は、「リモート署名は電子署名である&クラウド型電子契約にお墨付き」で書きました。

むしろ、規制改革推進会議での省庁の回答の内容を正確に、そして、(確かに専門的な分かりにくいところがあるのは認めるので)分かりやすく、経済人に伝えるこそが、日経新聞のミッションだろうと思います。

私のエントリや規制改革会議での各省庁の回答を読んでもらえばわかるように、「ハンコ」文化を支えているのは、

法律ではなく

法律がハードルになっているとして脱ハンコはハードルが高いのだという誤った認識を広めている側

にあるのだ、ということがいえるだろうと思います。

そのような誤った認識を広めているのが、単なる誤解なのかもしれませんし、新たな技術を受容したくないバイアスによるのかもしれません。もしくは、自分でリスク評価をしたくないという他人任せの性格なのかもしれません。

社説というのは、会社の顔であり、面目をかけて作成さているものと理解しています。しかしながら、日本有数の経済新聞が、俗説にそのまま乗っかっるのは、恥ずかしいことかと思います。もしくは、この会議を詳しく読んでみるという特集でも、月曜日のコーナーでやるべきレベルの話だろうと思います。

こういってもらえるうちが花だと思うべきでしょうね>日経新聞

最後に、e-Signature/電子署名/デジタル署名の概念整理の図をもう一度。