TFEU101条における協定等の概念

TFEU101条において、協定(agreement)・決定(decision)・協調行為(concerted practices)が禁止されているという条文の文言があるのは、紹介しました。

ここで、協定(agreement)というのは、「少なくても二人以上のものの意思の一致をいう」と定義される。法的な契約(contract)だけではなく、紳士協定(Gentleman’s agreement)、単なる覚書(understanding)も法的拘束力がないと考えられるが、ここでいう協定になります。意思の一致を示す「規約(protocol)」も、協定になります。また、口頭のものでもかまわいません。また、契約としては期限が切れていたとしても、事実上の影響が残っていれば、その意味で、協定です。また、一人のものが、ガイドラインを作成し、他のものが、それを支持する(adhere)のであれば、それも協定であす。手紙の交換も協定です。回覧と警告は、一般的な協定の一部とすることもありえます(判決においては争いがあります)。

協調行為(concerted practices) というのは、企業における協調行為の一つの形であって、協約の成立にいたらなくても、実際の協力が競争に対してリスクをもたらす可能性があると知ってなす行為をいう、と定義をすることができます。

委員会は、協調行為について、新水平的協定ガイドライン(Guidelines on the applicability of Article 101 of the Treaty on the Functioning of the European Union to horizontal co-operation agreements)においても、上記定義を用いています(パラグラフ-56)。

協調行為は、情報交換(information exchange)と、協力的行動(co-ordination)から成り立ちます。具体的にはケース・バイ・ケースですが、一方的な情報の拡散行為なのか、101条(1)に該当する行為であるのかの判断がなされることとなります。